自律神経の調整にも!古代からの香り~フランキンセンス

アロマの話
前回の「香木」の時にも触れましたが、
今回は「フランキンセンス」という精油についてです。

アロマの世界では、「フランキンセンス」と言えば、
キリスト誕生の時に東方の三賢人からの贈り物の一つとして新約聖書に書かれているという事と、
アンチエイジングの為にシワ、シミ防止にいいという事が有名な話ですが・・・・

その歴史は古く、古代エジプトの時代までさかのぼり、
太陽神ラーに祈りをささげる時にも焚かれたと言われています。
宗教儀式で使用され、現在でも、ヨーロッパなどでも使用され、
東京でも使用されることがあるそうです。

エジプトでは治療薬としても使用されていたと考えられ、
また、ハーブやスパイスなどと一緒に脂肪などに練り込んだものを
頭にのせている女性が壁画にも描かれているそうです。
古代ギリシャやローマ時代の医学者も、
この古代エジプト時代の香料文化や植物療法に大きな影響を受けていると言います。

産出国の中東では生活に密接に根付き、
常に体にまとわせ、部屋中に香らせているようです。
その用途は、客人へのもてなしであったり、魔よけ・お清めの意味を持っていたり、
実用的に虫よけだったり、香り付け(香料をたのしむものであったり、
気持ちをリフレッシュするものであったりするようです。

せきゅが産出されるまでは、
国にとっても重要な産物であり、富をもたらすものとして
珍重されて来ました。
現在でもフランキンセンスの木を国が管理し、
収穫を許され、所有権も含め代々継承されていると言われます。

ペニシリンという抗生物質が発見されるまで、
人類が一番脅威を抱いていたのは、「感染症」であって
(その頃の人類の死亡原因No,1は感染症です)
その原因は「細菌」です。

フランキンセンスなどの香料は、木を傷つけた時に出る樹液です。
木は傷ついても、私たちのように動いて傷口を水で洗い流したりは出来ません。
その代わりに自らが出す樹液の中に含まれる殺菌成分で菌の侵入を防いでいます。

人間が、その殺菌成分を利用していたのは十分に納得がいきます。

そして、アンチエイジングにも一役買っているのもこれらの理由が考えられます。
人は年齢を重ねると栄養の吸収が低下します。
細胞の形成、つまり皮膚の形成が段々不十分になってきます。
それと同時に免疫力の低下も起こしています。
外部からの影響を守る皮膚の機能が衰えると外部からの影響を受けやすくなるので
しっかりガードする必要があります。
フランキンセンスの摂れる中東は砂漠地帯です。
木肌の乾燥を守る成分が含まれると容易に考えられるので、
フランキンセンスが、細菌からも、乾燥からもお肌を守ってくれると
考えられるのです。

そして香りの成分が安らぎを与えてくれるので、
更に相乗効果が見られるのではないでしょうか。
呼吸系にもいい作用を示すと言われます。
呼吸が整うと自律神経も安定します。

また、フランキンセンスは、
右脳を刺激するとも言われます。
現代人は左脳を多く使う仕事に偏っていると言われるので、
働きすぎの脳を休めるのにもいいようですね。

ひと頃、フランキンセンスは、プチブームになりましたが、
香りとして使用してみるのもいいかもしれません。
これからの季節、喉のケアなどにもおすすめです!

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