忘れてしまっても・・・

以前、知り合いのお母さんが認知症という事でカイロでできる事はないかと思い
まずは病気の事を知ろうと思って色々調べていたら、
ちょうどNHKで特集番組をやっていたので見てみたら「知らなかった~」の一言に尽きました。
皆さんにもお伝えしたくブログに書いてみました。
(去年から書こうと思っていましたが中々まとめきれず遅くなってしまいました。)

先日もお母さんが認知症という方がいて・・・身近で聞くことが増えてきて、
やはりその数は多いと実感します。

調べてみるまでは認知症の事をあまりよくわかっていなかったなと思います。
ドラマや映画で宣伝の為に症状のひどいところを強調した場面を繰り返し放送されるのみて
認知症に対してあまり認識がなかった為そういったイメージが強く
部屋を汚したり、暴言をはいたり、と・・そんな印象がありました。

ところがそういった症状は、実は認知症の症状ではなく二次的に起こる症状ということでした。
認知症は脳の病で、「忘れてしまう」というのが本来の症状。
二次的な症状は、忘れてしまうことで周囲との摩擦が起きて、抑圧された感情により「心の問題」として起こるそうです。

忘れてしまうことで申し訳ない気持ちや情けない気持ち、それに元々その病気になっただけでもショックなのに、そういった周囲に対する気持ちや理解されない事が、無意識に感情を抑えきれなくなったり、逃避してしまいたいという衝動がおこり
結果的に暴力的になったり、徘徊という行動になってしまうようです。
勿論、ご家族にしたら相当なショックで「私の事忘れてしまうなんて」という思いは言葉にできない程と思われますが、患者さんの方も実はその感情を感じ取っているそうなんです。
実は認知症の患者さんはちゃんと自分を持っていて、
文章を書かせると「忘れてしまいそのことがとても悲しい。」とか
「そのことを家族に責められることが本当につらい」としたためるそうです。
自分がいなくなった方がいいと思って徘徊をしてしまうこともあるようです。
病であるために一方的に注意されるといたたまれない思いになるようです。
本人はどうやっても思い出せないのだからそれを言われても・・・という事らしく
(歩けない人に「歩けないの?」「歩いて」とは言えないですよね・・・)
何だか切ない病気ですよね。

確かに家族だったら受け入れるのはつらいこと。大好きな人に「だれ?」といわれたら・・・
つらいです。でもそうなってしまったら、変えられない現状のうえで
どうしたらいいのか。どうすれば今より良くなるかを選ぶのみです。

忘れてしまうという事をしっかり認めて対応してあげると徘徊や暴力などは改善できるそうです。
全く普通の人と変わらない、ただ忘れてしまう病気があるだけ。(その人の感情はちゃんとある)
そう思えれば・・・

どんな病気もそうですが受け入れて理解してあげることがとても大事なようです。
難しいかもしれないけれど、理解してあげたいという思いはきっと伝わる気がします。
う~ん。認知症。知りませんでした。。。

最近の研究では早期発見で正しく治療(訓練)すれば症状の進行を抑えるだけでなく
改善することもわかっているようです。どんな病気も早期治療ですね。

総院長が言うには「認知症になる人は忘れたいことがあるのでは」と。
何だかそのまんまな感じもしますが
確かに何事も理由はシンプルだったりします。

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